私は子供の頃、猫が大好きでした。
可愛くて、抱きしめたくて、はふはふして、モフモフしたいと思っていました。

ただ私は猫との記憶があんまりありません。
覚えていることもありますが・・・。

20代の頃、母とスーパーに買い物に行った時に、道端で猫を発見しました。
猫を素通りした私を見て母は、
「あんた昔は、あんなに猫好きだったのにねぇ~。」と言いました。

私「だよねぇ~。でもあんま覚えてない。」

母「あんた、逃げ惑う猫を追い掛け回してたじゃない。」

私「それは覚えてる^^;」

小学生の頃、何人か他の女の子達と遊んでいる時、猫を何匹か見つけました。
猫はとても人懐っこくて、一緒に遊んでいた女の子達が抱っこしてモフモフしていて、

私「私もー!」
って抱き抱えようとすると、
猫が全力で猛ダッシュ!

私は、ちょっと驚いちゃったかな?と、別の女の子が抱き抱えていた猫を触ろうとすると、
猫が全力で逃げ出した・・・。

私(えっ・・・まさか猫ですら、可愛い子とそうでない子が見分けられるとか?^^;)
一緒に遊んでいた女の子たちは、みんな可愛いかった。
まさか猫にまで嫌がられるとは・・・。

女の子「ちょっとー、金葉ちゃんー!猫逃げちゃったじゃん。」

私は焦って猫を追い掛け回しました。
他の女の子に怒られたのもあるけど、それ以上に猫をモフモフしたかった。
この追いかけエピソードだけ鮮明に覚えています。

それからというものの、私は猫を見ては追い掛け回していました。
猫って、ちょっと逃げては、後ろを振り返って様子を見るんですよね。
なので小学生の私でもなんとか追いつくんですけど、捕まえられそうで捕まえられない。

私は猫に逃げられまくるエピソードしか覚えていないけど、母曰く、私は一度だけ猫を捕まえたことがあるそうで、嫌がってジタバタする猫の顔に無理矢理ほっぺたをくっつけてスリスリしていたらしい。

そして20代のある日、自転車に乗って職場に向かっていました。
いつもは原付なんですが、父親に貸していて、その日だけ自転車で行くことになったんです。

すると、通勤途中で、猫が全力でこっちに向かって走ってきました!
突進しそうになり、私は慌てて自転車から降りました。
すると、その猫は、私の足元をスリスリしてきました。

今まで猫に嫌われたことしかない私は、超びっくりしました・・・。
灰色?のごく普通の野良猫って感じ。

私「えぇ?何、何、何???」
通勤途中だったので、とりあえず歩いて猫から離れようとするも、猫は追いかけてきて足元をスリスリしてきました。

また歩こうとするも、足と足の間に入り、スリスリスリスリしてきます。

私「ギャー!ナニコレ可愛すぎなんですけど」

私「どうしたの?おなかすいたの?でも何も持ってないよ~。周り工場ばっかだから食べられるものもないし・・・。」

私が何か言うと、猫は「にゃ~ん。」と可愛い声で返事をしました。

何これ、思いっきりハグしたい・・・!
したい・・・けど、好かれると逆に何もできなくなる私。
嫌われたくない・・・。

私「諦めなー。私何にも食べ物持ってないよ~。他の人を探しな~。」

猫「にゃ~ん。」
スリスリスリスリ。

こうして10分くらい、スリスリし続ける猫・・・。

私「ちょっとー、ご飯目当てじゃないの?違うの?私勘違いしちゃうよ?」

猫「にゃ~ん。」

私「あぁー、もうちょっとで工場に着いちゃう。猫連れて行くわけにいかないんだ。ごめんね悪いけど・・・。」

猫「にゃ~ん。」

私「ほら~、あっちいきな~。」
しっしっというジェスチャーを猫に見せた。

猫は足元から離れ、私の方を見上げた。

私「ごめんね。もう行かないと。」

じっとしたままの猫を見て、私は自転車を脇に止め、おそるおそるしゃがんでみた。

私「ごめんね、猫にゃん。」

そ~っと手を伸ばすと、猫は目を丸くしたままこっちを見つめてきた。
頭を数回撫でてみた。

猫「にゃ~ん。」

私「可愛いなぁ・・・。でもごめんよさらば!」

私は自転車に乗り、工場へ行きました・・・。

次の日、原付は返却してもらえたけど、もう一度、自転車で通勤することにしました。
よくわからないので、水筒に水と、柔らかそうなパンを持っていくことに。

でも猫は現れませんでした。
正直ちょっとホッとした部分もあります。
超可愛かったけど、面倒見れる自信なかったし。
自分の不甲斐なさを感じてしまった出来事でもありました。
でも本当にかわいい猫だった・・・。どこかで幸せになっていますように。